研究課題/領域番号 |
16K03054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 宮城学院女子大学 |
研究代表者 |
平川 新 宮城学院女子大学, 一般教育部, 学長 (90142900)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 庶民剣士 / 身分制 / 兵農分離 / 武芸 / 下野国 / 庶民武芸 / 道場 / 百姓剣士 |
研究成果の概要 |
江戸時代は、武士と百姓との身分が厳格な社会であり、兵農分離体制が貫徹した社会だというのが戦後歴史学の通説になっていた。豊臣秀吉による刀狩令以来、百姓は武装解除され、武士以外の帯刀は一部の特権者しか許可されていなかった、すなわち武力は武士の独占するところであり、百姓は武器を剥奪されて耕作に専念する体制になったという理解である。 だが本研究によって、江戸時代には初期から幕末にいたるまで列島全域に大量の庶民剣士が存在してきたことを発見し、その存在を確認することができた。そうした実証をふまえて、江戸時代は「庶民剣士の時代」であることを完全に論証することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
江戸時代は士農工商の厳格な身分制社会であり、武芸は武士身分の特権であり、庶民の武芸は禁止されていたと理解されてきた。だがこれは「士農工商」身分観念に拘束された歴史認識の誤りであり、本研究において歴史実態としては列島全域に極めて多くの庶民剣士が存在したことを確認できた。したがって一般のみならず、歴史研究者の江戸時代の身分制認識を根本から修正していく必要がある。これによって江戸時代の庶民と武士の関係や庶民・武士と政治の関係などを大きく見直すことができる。
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