研究課題/領域番号 |
16K03057
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
落合 功 青山学院大学, 経済学部, 教授 (10309619)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 国益 / 奄美大島 / 阿波三盆糖 / 池上太郎左衛門 / 国産化 / 地域経済 / 産業 / 黒砂糖 / 三盆砂糖(和三盆) / 南西諸島 / 大坂市場 / 殖産興業政策 / 砂糖 / 砂糖キビ(甘蔗) / 製糖技術 / 島嶼 / 塩 / 黒糖工場 / 国益思想 / 製糖業 / 製塩業 / 日本史 / 経済史 / 思想史 |
研究成果の概要 |
近世から現在に至るまで日本国内で砂糖を生産する意味を考えた。砂糖は、私たちの生活にとって身近な調味料の一つだが、江戸時代初頭は薬種の一つとして扱われ、ほとんど輸入していた。それが江戸時代後期になると和菓子に含まれるようになり、相当量が国内で生産されるようになる。それは黒砂糖のみならず、白砂糖もそうであった。この砂糖国産化におけるキーワードが国益である。この国益思想は、単に砂糖生産を促進するだけでなく商品作物の生産を促進し、これまでの五穀中心の生産からの変化をもたらすことになる。 また、奄美大島(黒砂糖)や徳島(三盆糖)における砂糖生産者から聞き取りを行い、砂糖生産の現状をうかがった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「国益」という概念は古いが、江戸時代後期に登場した言葉である。江戸時代前期は、米や五穀生産(大麦、大豆、小麦、粟、稗、小豆など)が中心であったが、輸入防遏(国益)をスローガンとすることで、輸入品の国産化が推進される。その重要物資が砂糖であった。幕末までに、黒砂糖はほとんど国内産で賄われ、白砂糖もおおよそ生産されるようになる。近世の場合、「国益」の範囲は日本、幕藩制国家、藩、国郡制の国など多様である。そして、こうした発想は、幕藩体制の地殻変動を招くこととなり、幕藩制社会を揺るがすことにもつながった。
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