研究課題/領域番号 |
16K03076
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
古市 大輔 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (40293328)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 清代 / マンチュリア / 盛京 / 満洲旗人 / 科挙 / 東洋史 |
研究成果の概要 |
本研究では、19世紀後半の盛京におけるいくつかの満洲旗人官僚家族の歴史を紐解き、そこに表れた彼らの社会的戦略とその特徴を明らかにすべく作業を進めた。その結果、以下の点が明らかになった。 (1)彼らはその一族の中から科挙合格者・科挙官僚を輩出しつつ、自身の社会的地位を高めようと試み始め、 文人家族・科挙官僚家族としての仲間入りを図って盛京で評判の高かった旗人官僚家族や漢人の科挙官僚家族との間に姻戚関係を構築したこと、(2)また、科挙官僚家族として盛京の在地社会に強く関与しつつ、その指導的な役割を担う一族としての社会的地位を確立してゆこうとする意図があったこと、などを確認することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提示し得た清代後半の盛京における満洲旗人官僚家族の社会的戦略やその特徴の一端から、清代マンチュリアの長期の歴史的変動過程を理解するための端緒が開けたこと、また、内陸中国や西南中国などの「周縁」社会の特質を論じる研究成果に対して、清代マンチュリア史研究の側からも学術的な提起が可能になったことなどが、本研究の学術的意義として挙げられる。 また、本研究で試みた歴史の捉え方は、世界規模での大きなうねり・変化・流動性のなかで日常的にそれへの対応を迫られている現代社会の個人や家族の選択・判断に対しても、小さいながらその参照事例・提言として提示し得る。この点に本研究の社会的意義を認め得る。
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