研究課題/領域番号 |
16K03077
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
林 謙一郎 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20294358)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 大理国 / 宋代中国西南 / 民族関係 / 民族分布 / 宋代西南 / 大雲南・小雲南 / 西南夷 / 中国南方民族ネットワーク / 大理国史 / 白族形成 / 東洋史 / 比較・ 交流史 / 中国西南民族関係史 / 宋代西南民族史 |
研究成果の概要 |
宋代(10~13世紀)の中国雲南地方に存在した大理国に関する史料記述がなぜこれほどに少ないのか,当時の中国王朝と大理国との関係はどのようなものであったかという問題について,本研究では宋代の漢文文献を中心に分析を進めた。その結果,この時期には宋朝と雲南地方の中間地域に位置する諸民族集団が,しばしば前代までに雲南地方で用いられた地名・官職名を使って宋朝と交渉を行っており,それが宋朝と大理国の直接の通交を阻む要因として働いたことを明らかにすることができた。この現象を本研究では宋代雲南の「仮想化」と名づけ,これによって上記の史料記述の乏しさを少なくとも一面から説明できることを主張する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宋代雲南に関する史料の乏しさは西南中国の通史を記述する際の大きな障害になってきた。本研究の成果はその乏しさをただちに補うものではないが,そのような状況をもたらした原因のひとつを明らかにしたことにより,今後の研究に新たな基礎を提供するものである。世界史教科書にも大理国は登場するが,これまでその意義についてほとんど説明されておらず,学習者の歴史理解の妨げになっている。本研究の成果は,この大理国が当時置かれた状況の一端を説明するものでもある。
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