研究課題/領域番号 |
16K03105
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
中田 潤 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (40332548)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 価値保守主義 / 新しい社会運動 / エコロジー / 緑の党 / 左派オルタナティブ / 市民社会 / ドイツ / 協同主義 / ナチズム / 共同主義 / 西洋史 / ドイツ史 / 環境問題 |
研究成果の概要 |
本研究課題では1970年代後半から1990年のドイツの再統一の時期までの「緑の運動」を分析対象とした.その中で1970年代後半から興隆してきた「運動」と1970年代末から始まる「制度化(=政党化)」という2つの潮流の相互の影響について実証的に解明した.また制度化の動きの中で,「保守革命」「農業ロマン主義」「価値保守主義」「人智学」「(非)教条主義的新左翼」といった,一部は19世紀にまで遡ることが可能な思想潮流がその中に流入していった事実も指摘した.それまで対極に位置すると見なされていたそれぞれの思想が前提とする社会観・社会秩序観の相違は党内に深刻な内部対立をもたらすことになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ドイツにおける緑の党という政党組織の結成過程を市民運動との連続性・断絶性という観点から実証的に解明した研究は我が国においては唯一独自のものである. それと同時に本研究は,参加型民主主義社会の実現に向けた一つの事例をその可能性と問題点を含めて具体的に提示している.その意味で,ポスト経済成長至上主義社会,ないしは国家主導型の福祉社会の危機を迎えつつある我が国の新たなガバナンスモデルを考える上で,極めて高い社会的意義を有していると考えられる.
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