研究課題/領域番号 |
16K03106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
遠藤 泰生 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50194048)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 太平洋 / 合衆国海軍 / 合衆国海軍天文台 / マシュー・F・モーリ / マシュー・C・ペリー / 世界海洋気象会議 / 捕鯨 / 英国海軍 / 西洋史 / アメリカ合衆国 / 大西洋 / 世界認識 |
研究成果の概要 |
19世紀アメリカ合衆国の歴史においては、太平洋世界への同国の進出が、軍事・外交・貿易等の分野における同国の勝利としてもっぱら語られ、太平洋という未知の空間に遭遇した国民の不安や希望が、アメリカ固有の太平洋像に結実する過程はほとんど語られることがない。そこで本研究では、19世紀初頭以来のアメリカ海事史の成果を批判的に継承し、海という空間そのものの認識が国民の間に具体化され、体系化されていく過程を検証した。具体的には、アメリカ国立公文書館、アメリカ議会図書館、ニューヨーク歴史協会、ハーバード大学図書館などに所蔵される一次史料の調査を行い、そこに描出されたアメリカ国民の太平洋理解の変容をたどった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヨーロッパ史学の世界においては、イギリス、フランスを中心に、海の世界史を海民の歴史として再検討する動きがある。本研究はそれらの研究にアメリカ合衆国史の成果を接続し、アメリカ合衆国史のトランスナショナルな側面を強調することに努めた。歴史研究の方法としては、旧来の外交文書や貿易商人の航海記に加え、アメリカ海軍天文台設立関係一次史料を調査することで、海洋世界が多くの海図に図像化された経緯と、世界の海洋を体系的に把握しそれを科学知識として国際社会に流布させることにアメリカ合衆国が主導的役割を果たしたことを、明らかにした。 以上により、海のアメリカ史の端緒を開くことができた。
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