研究課題/領域番号 |
16K03110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
田中 俊之 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (00303248)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | スイス盟約者団 / ハプスブルク家 / 在地貴族 / 秩序形成 / 原初三邦 / 前方オーストリア政策 / エンシスハイム / 地域 / 経済構造 / 修道院 / 都市 / 西洋史 / バーゼル |
研究成果の概要 |
本研究は,13世紀末から15世紀末にかけてハプスブルク家によって展開された前方オーストリア政策を視点に,スイスの国家形成の過程にハプスブルク家や在地貴族がどのように関係づけられるのかを考察したものである。特に,ハプスブルク家による上からの抑圧的封建支配vs.農民による下からの自由獲得のための闘争といったこれまで好まれた構図を見直し,1300年前後のスイス中央山岳地域でのスイス史の前提的現象の再検討,また15世紀後半におけるハプスブルク家による地域秩序の形成とそれへの上部ライン貴族の関与についての考察により,新たなスイス史像に一定の展望を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,これまでスイスの歴史を考えるうえでまず大前提とされてきた枠組みを疑問視し,史料を読み直すことによって,また史料の置かれた環境を再検討することによって,従来とは異なるスイス史像の可能性を見いだした点に学術的意義がある。また「封建制」や「支配」といった歴史用語から思い描く現象が必ずしも現実を反映していない,また社会的に刷り込まれた観念で歴史を見ることはもっともらしく見えながら歪んだ歴史像,硬直した歴史像しか生み出さないという教訓を発見した点に社会的意義がある。
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