研究課題/領域番号 |
16K03115
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
槇原 茂 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (00209412)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 近現代フランス / 共有地 / 共同地 / 共同放牧 / コモンズ / チーズ製造組合 / 農村 / 協同組合 / 公共性 / フランス |
研究成果の概要 |
本研究ではまず、フランス革命後の共有地と共同慣行の研究史をたどり直した。そして、共同放牧慣行の廃止を定めた1889年及び1890年法の重要性を明らかにした。これらの法律によって、慣行を維持するか否かの決定はコミューンに委ねられた結果、たとえば東部フランシュ=コンテ地方の大半のコミューンでは共同放牧が維持されることになった。20世紀に入ってから、共同放牧、共有地利用、チーズ製造組合の3要素の関係がどのように展開したかについては現在も引き続き取り組んでいる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、長らく等閑に付されてきた19世紀から20世紀前半にかけてのフランス農村の共有地利用や共同慣行の歴史を再評価しようとした。とくに、共同慣行の廃止に関する1889年法、‘90年法の意義を解明した点は、近代フランス農村史の理解を深める上で相当の貢献ができたといえよう。また、20世紀のフランシュ=コンテ地方における共同慣行、共有地利用、チーズ製造協同組合の組織や経営の関係性が見出せたことによって、現代のコモンズ論でも問われている資源共有の公共性と市民的自律の関係について考察を深めていく手がかりが提供できる。
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