研究課題/領域番号 |
16K03125
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
舟橋 倫子 慶應義塾大学, 文学部(三田), 講師(非常勤) (70407154)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ブリュッセル / 女子修道院 / 食料供給 / 都市家系 / 肉・魚業者 / 修道院 / 中世 / 中世史 / 史料学 / 女性 / 都市 / 食 / ヨーロッパ中世史 / 食糧供給 |
研究成果の概要 |
ブリュッセル近郊の女子宗教施設(グラン・ビガール、フォレ、ラ・カンブル)の文書史料群の分析から、都市周辺に設置された女子修道院が都市家系と構築した諸関係によって、食料供給に必要な諸条件を整備したことが明らになった。両者は生産の場となる低湿地の開発と経営を行い、土地と資金を融通しながら地域の再編を押し進めると同時に、都市における生産物の販売に関与していった。また、流動的な状況にあった新興の都市家系が肉・魚業者となるためには修道院との関係が決定的な重要性を果たしていた。そこには女子の施設に特有の関係家系の俗人達を含みこんだ複合体という柔軟性が大きく作用していたと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世都市ブリュッセルの初期史は都市史料の欠損から殆ど未開拓の分野であった。本研究においては、これまで活用されてこなかった女子修道院の旧文書庫所蔵の文書史料の網羅的な分析から、都市近郊の女子宗教施設と新興都市家系との経済・社会的関係を具体的に検証し、当該地域の修道院制度・経済状況・社会集団の交互作用による過渡的な形態を検出することが出来た。また、近年研究関心が高まっている中世における女子修道院の社会的機能に着目し、これまで研究の遅れてきた中世盛期のベネディクト会修道女の再検討から中世社会を読み解く多様な可能性が期待できることを提示した。
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