研究課題/領域番号 |
16K03140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 岐阜聖徳学園大学 |
研究代表者 |
宮野 裕 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 准教授 (50312327)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ロシア / 中世 / 中世ロシア / 近世ロシア / 教会 / 国家 / 正教会 |
研究成果の概要 |
ロシアにおける聖俗権力の緊密な関係はどこに起源を辿れるのか。これまで報告者はこれを政治事件、法的側面から検討してきた。本研究はこれに加え、両権力間の人的交流の存在に目をつけた。 具体的には、14-15世紀のモスクワ宮廷と府主教宮廷における人事交流、それから府主教座に作られた、俗人を構成員とする府主教宮廷の解明に取り組んだ。これは府主教座のウラジーミルへの移動と関係があった。構成員は次第に、ヴャコント家などの特定の家門が担っていく。こうした官僚たちは「任期」途中で交代させられることもあった。このような形で世俗権力は教会を管理することが出来、ロシアの政治権力は教会権力をその支えと出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代のロシア政治権力及びロシアの政治文化の特質を洞察するには、これを長いスパンにおいて考察することが必要である。本研究の結果、聖俗権力を緊密にしている人的・人事的交流の存在が明らかになった。これは現代ロシアの政治文化についても一定程度同じであると言えるものである。また混迷するウクライナにおける近年の宗教権力と政治権力の考察にも役立つものである。どちらにせよ、政治権力の息のかかった者が教会を支配の道具として利用していく。その伝統の一端を明らかに出来た。
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