研究課題/領域番号 |
16K03144
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
図師 宣忠 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (60515352)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 中世南フランス / 都市 / 権力 / 異端審問 / 文書利用 / 南フランス / 中世 / 西洋史 / 中世南フランス史 |
研究成果の概要 |
本研究は、中世南フランス都市における権力による文書利用のあり方を対象とするものである。13世紀以降、文書の利用が拡大していくにつれて、記録の保存が王権や異端審問、都市権力の主要な関心事となっていく。記録はその文面を参照され、その内容に応じて精査される対象となったのである。 本研究では、まず都市トゥールーズとフランス王権との関係が文書に記された証拠に基づいた交渉を通じて構築されていったこと、また異端審問官が異端者の情報を引き出すために記録の作成・保存・利用を行っていたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、権力による支配や抑圧において記録がいかに重要な役割を果たしていたかを中世南フランス社会を対象として明らかにした。王権や異端審問は、都市の支配や異端の捕縛という具体的な目的のためにそれぞれの記録を有効に活用していた。実際の人の動きを把捉するために文書にどのような情報が記載され、その情報がいかに引き出され利用されていたかに注目した本研究は、西洋中世史にとどまらず権力と文書をめぐるテーマに寄与するものである。
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