研究課題/領域番号 |
16K03147
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
佐藤 公美 甲南大学, 文学部, 教授 (80644278)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 中世の抵抗 / 反乱 / マルケ / フェルモ / 教会国家 / 14世紀 / 八聖人戦争 / 中世イタリア史 / 抵抗の政治文化 / 中世の反乱 / 14世紀イタリア半島 / 西洋史 / 抵抗 / 政治文化 / 中世イタリア半島 / 反教皇庁反乱 / 反ヴィスコンティ反乱 / ヨーロッパ中世史 / イタリア中世史 / 政治文化史 / イタリア半島 |
研究成果の概要 |
本研究は、14世紀イタリア半島の広域的な抵抗運動と反乱におけるローカルな現実と地域を超えた広域的展開の相互連関を、マルケ州のフェルモの事例で検討した。八聖人戦争期のフェルモの反教会国家反乱の事例は、ローカルな利害とインター・リージョナルな利害が「移動する傭兵隊長」という人間の内に絡み合い、反乱の帰趨を決定したことを示している。さらに14世紀に都市コムーネは教会国家が没収した反乱者の財産の購入を行うことによりフェルモの極度に分散的なコンタードへの都市の統制の拡大を試みていた。しかしこの事は教会国家、都市、地域共同体、中小領主の利害の錯綜を一層複雑にすることとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世イタリア史研究は都市国家や地域・領域国家を枠組みとすることが多く、地域を超える広域現象と各地域の現実の接合に困難があった。本研究はこれを克服し、広域的反乱において地域の具体的現実がいかに政治的行為の広域化と関連したかを検討した。これによりイタリア中世史のみならず、反乱と抵抗運動という歴史的現象を各地域・各時代で理解し、人間社会の政治的行為を考察するための貢献ができると考える。また本研究の対象の14世紀後半マルケ地方の歴史研究は日本にはなく、特にフェルモの研究は海外でも数少ない。本研究はこれまで十分に知られていなかった中世後期マルケの政治史をイタリア半島の政治文化史に結合しつつ検討した。
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