研究課題/領域番号 |
16K03151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
滝沢 誠 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (90222091)
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研究協力者 |
菊地 吉修
渡井 英誉
佐藤 祐樹
笹原 芳郎
笹原 千賀子
田村 隆太郎
戸田 英佑
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 伊豆半島 / 前期古墳 / 前方後円墳 / 視認性 / 東日本太平洋岸 / 拠点集落 / 太平洋岸 / 交通路 / 大廓式土器 / 瓢箪山古墳 / 考古学 / 古墳時代 |
研究成果の概要 |
本研究では、伊豆半島における前期古墳の調査をつうじて、半島基部に形成された古墳時代前期の政治拠点と東日本太平洋岸域における広域的なネットワークとのかかわりについて検討した。あらたに確認された瓢箪山古墳(前方後円墳)の発掘調査では、同古墳の立地や墳丘構造が伊豆半島の基部を横断する交通路を強く意識したものであることを明らかにした。また、同古墳が築かれたとみられる古墳時代前期後半には、周辺域において集落規模の拡大や外部地域との交流が活発化する状況を把握することができた。これらの成果をふまえ、古墳時代前期後半には、伊豆半島基部の交通上の役割が高まり、その拠点的性格が顕在化したものと結論づけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により実態解明が進んだ瓢箪山古墳の特徴とそれを取り巻く在地社会の動向は、古墳時代前期後半における伊豆半島基部(北伊豆地域)の拠点的性格を示すものである。これと同様の状況は三浦半島の基部などでも認められることから、そうした拠点が形成された背景には、半島基部を横断する陸路の重要性が高まったことが想定される。東日本では、前方後方墳を主体とする前期前半から、前方後円墳が面的な分布を拡大する前期後半へという大きな転換の中で、交通路のあり方にも大きな変化が生じていた可能性があり、この点を新資料の増加が著しい伊豆半島の分析をつうじて明らかにした点に本研究の重要な学術的意義がある。
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