研究課題/領域番号 |
16K03170
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
長友 朋子 (中村朋子) 立命館大学, 文学部, 教授 (50399127)
|
研究分担者 |
鐘ヶ江 賢二 鹿児島国際大学, 公私立大学の部局等, 係長 (00389595)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 国家形成 / 窯 / 土器生産 / 日韓比較 / 工人 / 古墳時代 / 原三国時代 / 三国時代 / 考古学 / 国家形成期 / 窯技術 / 土器生産の変化 / 東アジア / 日本列島 / 韓半島 / 土器窯の導入 / 初期須恵器 / 陶質土器 / 軟質土器 / 土師器 / 日本考古学 |
研究成果の概要 |
日韓の共同・協力研究者らと、韓国伽耶古墳出土陶質土器および大阪府陶邑TG232号窯出土土器、京都府宇治市街遺跡、和歌山県の初期須恵器の考古学的検討と胎土分析を実施し、窯が発見されていない地域にも初期の窯が営まれ須恵器の生産された可能性の高いことを確認した。また、軟質土器製作者も窯焼成土器製作者に付随して渡来しており、土器生産に関する工人の渡来には3つのパターンがあることを明らかにした。さらに、窯の焼成温度と形態との相関性から、朝鮮半島をへて日本列島へ至る窯の系譜が複雑で何度か中国からの影響を受け、変容しつつ伝わることが示した。以上の成果は、学会や論文などで公開している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
窯が未発見の場合、韓半島の陶質土器と同じ形態や文様をもつ初期須恵器において、在地生産か、中央陶邑窯や韓半島からの搬入かの判定は困難であった。理化学的胎土分析と日韓考古学者による分析の双方から検討することで、それを明確にできた点に学術的意義がある。初期窯は継続期間や規模に注目され一面的な理解に留まっていたが、上述の分析結果をふまえ、野焼き土器製作者を考慮することで、渡来工人集団の多様性を解明できた。また、残存しにくい初期窯の検討において、土器の焼成温度に着目することで、窯技術が東アジアの複雑な政治動向のなかで何度か中国から影響を受け、変容して日本列島へ伝わることを明確にできた点も意義がある。
|