研究課題/領域番号 |
16K03187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
月原 敏博 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 教授 (10254377)
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研究分担者 |
竹田 晋也 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90212026)
山口 哲由 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特定助教 (50447934)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | インド / 土地利用 / 耕作放棄地 / 地籍図 / 土地台帳 / ラダーク / 山地農業 / 垂直性 / 耕作放棄 / 人文地理学 / 土地の周縁化 |
研究成果の概要 |
インド最北部ラダーク地方の調査村について,耕圃レベルの作付・地目・所有等の土地情報を備えたGISデータを作成し,英領期の1906年から近年に至るまでの土地利用景観の変遷を可能な限り詳細に復元した。現代の山岳地域が抱える農業衰退の課題を象徴する耕作放棄と高山放牧の終了については,とくにその発生場所と経営世帯の属性等を土地の自然生態と併せて分析することによって,土地の利用度の低下を招く「周縁化」の発生機構を自然生態と社会経済の双方から横断的に把握できた。その結果,今回の研究は山地の土地利用の説明に用いられてきた高度帯モデルを社会経済モデルと融合させる新しく有望な手法―分析枠組み―の試行例となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ローカルな研究成果は,ヒマラヤ地域の土地利用研究では従来ほとんど利用されていなかった英領期の地籍図と土地台帳の情報を解読して,ラダークの調査村の詳密な土地利用景観史を復元し(,その一部は現地の住民にも還元し)たことである。しかし,本研究の主たる学術的意義は,研究方法論上の新しい試みである点にある。すなわち,マージナル・ランドの考え方をもとに,高度帯モデル,近接性モデル,社会経済モデルそれぞれが有効な局面を多面的に確認して,事実上これらのモデルを融合した分野横断的な視点から,山岳地域における耕作放棄や高山放牧の停止の発生機構についてバランスの取れた分析と解釈を行いえたことである。
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