研究課題/領域番号 |
16K03220
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
松村 恵里 金沢大学, 国際文化資源学研究センター, 客員研究員 (10711921)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 身体化 / 暗黙知 / 認識 / 技術 / モノ / 半暗黙知 / 模倣 / 知識 / 布 / 身体 / 知 |
研究成果の概要 |
本研究は、インドの「伝統的」手描き染色布を対象として、モノづくり技術における言語では表しきれない知識が、訓練や経験の中でどのように習得されるのかについて明らかにし、身体化された「知」とつくり手の認識との関わりについて検討したものである。 モノづくりに関わる知識は、近代的教育にみられる形式知の様に完全な一般化は難しいが、教授者(師)、訓練者(弟子)の関係を通した訓練の中で伝達が可能となってきた。「伝統的」手描き技術の習得における身体化は、知の受け手の理解を触発し情報を知識に変え、独自の考え方や言葉を有する製作者としての意識を育み、暗黙知を「半暗黙知」として伝達可能としてきたといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「伝統的」なモノづくり技術における身体化された経験知に関する事例研究は、文化人類学の分野でも進められてきた。本研究では、技術を持つ当事者(報告者)の視点から、技術が各段階を経ながら身体化される過程を明らかにし、技術の身体化が人の認識に如何に関わるかという内的な部分にまで迫って分析する。それにより、モノを媒介とした身体と認識の相互作用の問題へと切り込み、西洋的・近代的価値判断を基準とした私/我々自身の価値観の再考を促しながら、身体/認識の問題についての人類学的研究における議論を活発にする。さらにそれは、文化資源の持続可能な技術伝承を対象とした分野への実際的な貢献に繋がる可能性を有するといえる。
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