研究課題/領域番号 |
16K03223
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
谷部 真吾 山口大学, 人文学部, 准教授 (80513746)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 祭礼 / 祭り / 脱「暴力」化 / 高度経済成長期 / 地域社会 / けんか祭り / 暴力 / 民俗学 / 高度経済成長 |
研究成果の概要 |
本研究は、日本の3つのけんか祭り、すなわち富山県高岡市の伏木曳山祭、静岡県周智郡森町の森の祭り、兵庫県尼崎市の築地だんじり祭りを事例として、これら3つの祭りが高度経済成長期に警察やマス・メディアといった外部機関からその荒っぽさを批判され、より安全で穏やかな祭りへと変容していったプロセスを詳細に明らかにした。これらの事例において注目すべきは、地理的に離れた3つの祭りが、似たような時期に似たような理由で批判され、変容を迫られた点である。こうしたことからすると、高度経済成長期とは、祭りに潜む暴力性を告発し、その改変を迫る時代であったと指摘することができよう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のようなライフスタイルの基礎は高度経済成長期に築かれたともいわれている。このため、現代の社会的・文化的状況を正確に理解するためには、高度経済成長期の様子を体系的に明らかにする必要があると思われる。近年、高度経済成長期の文化的・社会的状況を扱った研究が増えているものの、この時期の、とりわけ地方の文化現象に注目した実証的研究は、歴史学や社会学を見渡しても、それほど多くない。本研究では、「中央の」ではなく「地方の」祭りを手掛かりに、高度経済成長期がいかなる時代であったのか、その時代診断を行った点で独創的であると考えている。
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