研究課題/領域番号 |
16K03248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 北海道博物館 |
研究代表者 |
會田 理人 北海道博物館, 研究部, 学芸員 (20370223)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 民俗学 / 歴史学 / 海女 / 出稼ぎ漁 / 磯まわり資源 |
研究成果の概要 |
本研究プロジェクトで次の点を明らかにした。明治20年代後半以降、テングサ資源の減少、中国向け寒天輸出の増加、原料テングサの需要の高まりなどを背景に、北海道の利尻・礼文島に三重県志摩地方の海女がテングサ採取を目的に来道し、採取に従事するようになった。また、同時期以降の北海道沿岸部において、濫獲によりアワビなどの磯まわり資源の枯渇化が進んだことから、北海道庁は資源の保全を図る一方で、大正期には北海道水産試験場が中心となって利尻・礼文島でアワビの移殖試験を実施し、アワビ資源の回復を試みた。この移殖試験には、三重県志摩地方出身の海女が雇われ、「種アワビ」の採取及び利尻・礼文沖合での放入作業に従事した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、海女出稼ぎ漁とその技術に焦点を当て、磯まわり資源(テングサ、アワビなど)をキーワードに、北海道日本海沿岸部の歴史、経済、技術文化を総体的にとらえ直し、北海道近現代史を技術史・環境史、民俗学の視点から再構築するところに意義がある。従来、海女による出稼ぎ漁という点では空白であった北海道日本海沿岸の利尻・礼文島に注目するとともに、本州の海女漁で保存されてきた海女の道具やその技術に関する記録、伝承、行政文書などから、北海道への海女の出稼ぎ漁の実態と海女技術の伝播の関係性を明らかにした点に特色がある。
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