研究課題/領域番号 |
16K03262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中山 竜一 大阪大学, 法学研究科, 教授 (00257958)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | リスク / 緊急事態 / 国際法 / 国際政治 / 思想史 / 危機 |
研究成果の概要 |
国際法と国際政治学は、戦争等の「危機」管理の試みとして発展してきた。だが今日では、気候変動、化学物質、パンデミックなど、グローバル化する「新たなリスク」への対応も求められる。本研究では、危機管理とリスク対応の構造変化を思想史的アプローチにより解明しようとした。M・コスケニエミの国際法史研究を導きの糸に、国際政治学の創始者H・モーゲンソーの歴史的意義を再考、現代の国際法理論と対比して検討を進めたが、道半ばである。研究成果の一部として、東アジア法哲学シンポジウム招待講演「グローバルなリスク社会と法の支配」(2018)、日本法哲学会ワークショップ「グローバルな正義論における他者」(2019)がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日では、国際法と国際政治は別個の学問分野として確立されているが、両者の思想史的な連続性を捉えようとする研究は、一部の例外を除き必ずしも多くない。しかも本研究は「戦争」のような伝統的「危機」のみならず、環境変化、有害物質、パンデミックといった、グローバル化する「新たなリスク」も視野に収め、それらがもたらす「緊急事態」を統一的に把握するための、思想史的な枠組を構築しようとする試みである。未だ研究の途上であるが、その点で、法哲学・法思想史に新たな視角を提供するとともに、新型コロナウィルス感染の世界的爆発を前に、まさにガバナンスの「危機」に直面している現代の社会にも一定の示唆を与え得るかもしれない。
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