研究課題/領域番号 |
16K03265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
苑田 亜矢 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(法), 教授 (80325539)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | コモン・ロー / イングランド法 / アングロ・サクソン法 / 教会法 / 法集成 / ノルマン征服 / 中世イングランド法 / 基礎法学 / イングランド法制史 / 12世紀 / 12世紀 / 法典 / 証拠方法 |
研究成果の概要 |
本研究では、成立期コモン・ローの特質を、コモン・ロー的要素のみならず、アングロ・サクソン法的要素や教会法的要素を含む三つの法的要素の複合的産物として再考することを試みた。 その結果、アングロ・サクソン法集成等は、コモン・ローの成立期たる12世紀に最も盛んに編纂・筆写された点、アングロ・サクソン法集成作成には、教会法分野で盛んに用いられた教会法集成作成の手法が用いられたと推察される点、12世紀に盛んに編纂・筆写された理由を解明するには、ノルマン朝とアンジュー朝による征服と支配の歴史を踏まえた法の連続性の観点のみならず、ベケット論争の影響という観点から検討する必要性がある点が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
西洋法は、一般に、大陸法系とコモン・ロー系の二法系に分類される。また日本法は、明治期以降に大陸法の影響を受けて形成された面があると共に、戦後にコモン・ローの影響を受けた部分をもつ。従来は二法系の相違点を中心に研究が進められてきた傾向があるが、本研究では、成立期コモン・ローの特質を、コモン・ロー的要素のみならず、アングロ・サクソン法的要素や教会法的要素を含む三つの法的要素の複合的産物として再考し、コモン・ローの多様性だけでなく大陸法との共通点の一側面も解明できたと考える。一法系内の多様性や二法系の共通性の理解は、グローバル化が進展する今日において多様性の尊重を目指すための視点を与えうると考える。
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