研究課題/領域番号 |
16K03413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
民事法学
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
椎名 規子 拓殖大学, 政経学部, 教授 (20289789)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 婚外子 / 非嫡出子 / 子の平等 / 子どもの権利 / 子の法的地位 / イタリア法 / ローマ法 / 子どもの人権 / 憲法裁判所 / 認知 / 真実発見の子の権利 / 父子関係否認 / 家族法 / 平等 |
研究成果の概要 |
2012年2013年の子の法的地位に関するイタリア民法の改正内容を明らかにした。それまで子の地位は親の婚姻と結び付けられていたが、改正により子の地位は親の婚姻から切離されたことが明らかとなった。イタリアには、かつて婚外子はキリスト教の影響により著しい差別を受けた歴史がある。そのため婚外子が完全に平等な法的地位を得たことは、意義がある。 そこでイタリアが乗越えた婚外子差別の重さを理解すること、及び差別のルーツを知るために、ローマ法上キリスト教が国教化する上で、婚姻制度と子の地位がどのように関係づけられたかも研究した。 現代における婚外子と養子制度の現状も実態調査により明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国の民法では、依然として子の法的地位は嫡出子と嫡出でない子に分けられていて、親の婚姻と密接に結びつけられている。わが国では、宗教的背景は希薄であるにもかかわらず、子の法的地位についての差別的対応は除去されていない。これに対して、イタリアは、ローマ時代のキリスト教国教化からの婚外子に対する長い差別の歴史が存在したにもかかわらず、子の法的地位と親の婚姻との関係を切り離した。 この改革は、依然として旧制度を維持している日本法についても改革の道筋の方向性を示すものであり、意義がある。 またイタリアの実態調査により、養子制度の現状を知ることができたことも、今後の養子制度の方向性を知ることができた。
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