研究課題/領域番号 |
16K03502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 九州大学 (2019) 龍谷大学 (2016-2018) |
研究代表者 |
中島 琢磨 九州大学, 法学研究院, 准教授 (20380660)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 非核三原則 / 日米安保体制 / 日本外交 / 日本政治 / 日本外交史 / 核兵器 / 事前協議制度 / 安保改定交渉 / 核兵器(原子兵器) / 鳩山一郎内閣 / 冷戦 / 佐藤政権 / 日本政治外交史 |
研究成果の概要 |
本研究では、非核三原則の成立と規範化のプロセスを政治外交史の側面から明らかにするため、以下の作業を行った。①鳩山一郎内閣期に原子兵器の日本貯蔵問題が政治争点化した経緯を考察した。②佐藤栄作首相が非核三原則による核非武装と核不拡散の政策方針を定めたことに着目しつつ、佐藤が沖縄返還に向けて下した5つの重要局面での判断と決定の内容を検討した。③沖縄からの核兵器の撤去の決定をめぐる因果関係を、日本の非核政策に基づく撤去要求と米軍の軍事戦略という、日米二国間の政策対立の図式に基づき考察した。④核兵器の持込み問題に関する日本側のフォーミュラの作成経緯と内容を検討した。それぞれ論文又は共著として公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非核三原則は、日本の安保政策の準拠枠組みとなっているが、その成立と規範化に至る歴史の過程は十分に明らかになってはいない。このことを踏まえて本研究では、上記の①から④の作業を通じて、三原則の政策化に至る重要場面を明らかにすることをめざした。1967年に野党が提起した非核三原則が、わずか4年で与野党の有力政治家の間に政策論として広がり、1971年に国会決議にまで至ったことは、保革対立の軸を強調する「55年体制」の分析枠組みだけでは捉えられない政治動態が存在していたことを示している。この意味で非核三原則の政策化をめぐる経緯の解明は、昭和の日本政治外交史の重要な課題の一つとして位置づけられる。
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