研究課題/領域番号 |
16K03508
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国際関係論
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
松村 史紀 宇都宮大学, 国際学部, 准教授 (80409573)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 冷戦史 / 中ソ関係 / 中ソ同盟 / サンフランシスコ講和条約 / 戦後日本外交 / 現代中国外交 / 東アジア国際関係史 / サンフランシスコ講和会議 / 日本共産党 / 平和共存 / 対日講和 / 1950年問題 / アジア冷戦 / 東アジア国際政治史 / 日中ソ関係 / 全面講和 / 単独講和 / 国際関係 / 外交史 / 中国外交 |
研究成果の概要 |
戦後日本外交の出発点である「単独講和」の史的過程を西側世界からではなく、東側世界から再考することを試みた。特に、当時東アジアにおいて東側陣営唯一の同盟であった中ソ同盟が展開した対日「全面講和」政策を史的分析し、以下の諸点を明らかにした。同政策は中ソ両「政府」による公式の政策と中ソ両「共産党」による非公式の戦略からなり、前者が守勢、後者が攻勢にそれぞれ立つものであった。中ソ同盟は両者を巧みに使い分けたが、1950年代中期、前者が後者を凌駕して対日平和攻勢を展開することになった。分析にあたっては中ソ日三共産党、三政府、さらに西側諸国の公文書ほか関連史料を広く利用した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当該研究の学術的意義は主に二つある。①戦後日本外交の出発点を多元的に再考すること。西側世界の視点から論じられることの多かったこの問題を旧東側世界の視点から再考した。②冷戦史研究への貢献。マルチ・アーカイバルな手法で中ソ同盟の対日戦略を分析した研究は世界的にも希有である。社会的意義も二点ある。①当該研究の研究対象は現在日本が周辺諸国との間に抱える外交問題の起源に位置する。特に平和条約未締結の日ロ間に生じる外交問題の多くが当該研究の分析対象と深く関わりをもつため、その史的過程を詳細に実証することは喫緊の課題でもある。②研究成果の国際的発信をめざし、中国語による研究報告・学術論文発表に努めた。
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