研究課題/領域番号 |
16K03517
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国際関係論
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松野 明久 大阪大学, 国際公共政策研究科, 教授 (90165845)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ポリティサイド / ジェノサイド / 虐殺 / 国際刑事法 / インドネシア / カンボジア / アルゼンチン / 光州 / 人権 / 冷戦 |
研究成果の概要 |
ポリティサイド(政治集団の破壊)が発生するメカニズムにおいて、敵集団の本質化(修正不能な悪を属性として持つという認識の形成)と破壊意図(集団をそれ自体として破壊する意図)の形成がどのように行われるかをモデル化し、インドネシア、東ティモール、カンボジア、アルゼンチン、韓国(光州事件)を事例としてその検証を行った。成果は当初のモデル(本質化→破壊意図)とは異なり、破壊意図が多くの場合において先行するのであって(破壊意図→本質化)、本質化はその正当化論理として動員されるものであることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は紛争予防を目的として、紛争において発生する政治集団の破壊(ポリティサイド)、すなわち大量殺害を防止するためにそのメカニズムを解明するというものである。ポリティサイドはしばしばジェノサイドと区別なく使われる用語であるが、実際にはジェノサイド条約の適用はない。そのためその重大さが見過ごされる傾向にあるのは否めない。本研究はポリティサイドをジェノサイドと並ぶ重大な国際的犯罪として提唱し、加えてそれを予防するための介入策を考えるためにメカニズムの解明を行った。本課題で実行の前段階となる破壊意図の形成や本質化をモデル化することができた。
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