研究課題/領域番号 |
16K03550
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 大正大学 |
研究代表者 |
今井 晴雄 大正大学, 地域創生学部, 教授 (10144396)
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研究協力者 |
ハンヌ サロネン
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 多数決 / 交渉 / レントシーキング / 格差 / 多数決交渉 / 非対称均衡 |
研究成果の概要 |
多数決のもとでの逐次交渉ゲームを、事前の投資によって認識確率が内生的に決まるという構造の下で分析した。対称的な純投資戦略不存在が知られていたが、本計画では、非対称純戦略均衡の例示とその解釈に基づいて、格差発生要因としての多数決ルールの性質の解明を目標とした。 非対称純戦略均衡は、一つのクラスとして表現可能であり、その中で、限定された対称性を持った均衡と、逆に極端な構造を持った均衡の導出に成功した。これらがもたらしうる格差の性質については、とくに、繰り返される場合の性質が一つのキーであり、理論的には交渉問題の政策イシュー空間への限定が有効であろうとの結論に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
格差についての多くの議論は、格差自身は自由市場のプロセスによって生み出されるという見解が中心であって、民主主義的な政治過程は、これを修正する方向に働くという見方が多数派であったと思われる。本研究では、民主主義の下での多数派形成過程もランダム性発生装置となりえて、結果として、(たとえ平等な出発点があったとして)格差を生み出す仕組みの一つとなりうることを、交渉の理論分析の応用から示す。
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