研究課題/領域番号 |
16K03551
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小林 照義 神戸大学, 経済学研究科, 准教授 (10387607)
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研究協力者 |
Caccioli Fabio
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 複雑ネットワーク / 金融ネットワーク / システミック・リスク / テンポラル・ネットワーク / Backboning / ネットワーク解析 / 銀行間市場 / Temporal networks / 銀行間ネットワーク / ネットワーク / システミックリスク |
研究成果の概要 |
本研究課題では、銀行間ネットワークのデータ解析やそのための統計的手法の開発についての研究を行なってきた。具体的には、従来存在しないと考えられていた銀行間取引の日時パターンを複数発見し、また日次および日中の時間頻度で同時に取引パターンを抽出するためのテンソル分解法を提案した。さらに、銀行間市場におけるリレーションシップ・レンディング(多期間にわたる継続的な二者間の取引)を抽出する手法を開発し、それをイタリア銀行間データに適用することで、金融危機時の取引傾向の変化を実際に抽出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金融現象は金融市場のみならずマクロ経済全体に影響する極めて重要な経済現象であるが、これまでの経済学的モデル・アプローチではその複雑性の理解に十分対応していない。本研究はネットワーク科学の研究アプローチを応用することで、金融取引が複雑に絡み合うことによって形成される金融市場に内在する明確な法則性を複数明らかにした。このことは、金融危機のように様々な社会的コストを伴う自体を未然に回避するために必要となる金融市場のダイナミズムの本質的な理解のための第一歩であり、今後研究が進むことで金融現象を制御する方策につながっていくと期待される。
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