研究課題/領域番号 |
16K03566
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
野口 光宣 名城大学, 経済学部, 教授 (00208331)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ゲーム理論 / 協力ゲーム / コア / 非対称情報 / ベイジアンゲーム / 不完全情報ゲーム / タイプ / リアプノフの定理 / αコア解の安定性 / 本質的ゲーム / ノンアトミック / σ加法族 / 私的情報 |
研究成果の概要 |
本研究は、ランダムな状態について私的な情報を持つ有限人のプレーヤーからなるゲームと、そのαコアと呼ばれる安定な協力解集合に関するものである。前半では、各プレーヤーの行動空間がコンパクト距離空間、私的情報が独立なσ加法族、利得が状態と全プレーヤーの行動選択の関数であり、私的情報と整合する私的戦略の事前期待利得を厚生水準とするとの仮定の下で、全員が同意可能な戦略組(αコアの元)の存在を証明した。研究の後半では、私的情報のタイプモデルを用い、情報構造(事前確率)と利得関数をパラメーターとして同時に摂動した場合、ほとんどすべてのパラメーターについてαコアが安定であることを証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ランダムな状態について私的情報を持つ有限プレーヤーのゲームは、オークション、寡占市場、契約、環境や通商に関する多国間合意等、種々の現実的状況の数学的モデルとなる。αコア内の戦略組は、各プレーヤーが他のプレーヤーのどのような戦略転換に対しても自らの選択を変更するインセンティブを持たないというもので、極度に注意深い参加者からなる合意問題の解となるものである。したがって、そのような解の存在は、私的情報を持つ複数参加者間の一般的合意可能性の根拠として意味を持ち、また、そのような解の安定性はゲームモデルによる合意予測の信頼性に根拠を与える。
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