研究課題/領域番号 |
16K03573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
松野尾 裕 愛媛大学, 教育学部, 研究員 (30239058)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 相互扶助 / 協同組合 / 賀川豊彦 / 報徳思想 / 二宮尊徳 / 報徳 / 友愛 / 生活協同組合 / 報徳運動 / 生活協同 / クリスチャン集落 / 神代柏林 / キリスト教村 / 宮澤賢治 / 三愛塾 / 菅原忠夫 / 三浦所太郎 / 経済思想 |
研究成果の概要 |
近代日本における相互扶助の思想とそこから構想された生活・地域改善のための社会運動の歴史的経験が現代の思想状況に如何に寄与しているかを解明することを目的として研究を推進した。具体的には、賀川豊彦の戦前戦後を通じた協同組合思想の深化とその社会活動に着目し、日本に生活協同の思想と組織が定着するに至ったことを、文献及びフィールド調査により明らかにした。その成果は『希望の経済―賀川豊彦生活協同論集』(2018年)、『賀川豊彦―互助友愛の教育と実業』(2020年)として公刊した。次いで協同組合思想の源流として二宮尊徳の報徳論に関する研究を進め、その成果は『報徳思想とその展開』(2023年)として公刊する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、学術的には柄谷行人著『世界史の構造』同『力と交換様式』が論じる「高次の互酬的交換様式」に代表される近年のアソシエーション再評価の思想史的一系譜を、従来のアナーキズム論の枠にとらわれることなく、日常生活への眼差しから発想された生活協同の思想として解明したことにある。また社会的には2011年の福島原発事故後各地で提起されている生活基盤を相互扶助経済に求める主張が国連の国際協同組合年設定(2012年)やネスコによる「共通の利益の実現のために協同組合を組織するという思想と実践」の無形文化遺産登録(2016年)に力づけられて市民レベルで国際的に加速化する動きに寄与するものである。
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