研究課題/領域番号 |
16K03574
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
森 直人 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 教授 (20467856)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ヒューム / スコットランド啓蒙 / 共感 / 共同の利益 / イングランド史 / 文明 / 主権 / 商業社会 / 文明社会 / 主権的権力 / 専制 / 社会の形成と分裂 / 経済学の成立 / 知慮 / 社会思想 / 歴史叙述 |
研究成果の概要 |
本研究は、哲学者・歴史家D.ヒュームの著作を横断的に読解し、「共感」と「共同の利益」を社会の形成と分裂を共にもたらす人間の両義的本性と捉える体系的解釈を構築しようとした。しかし研究の進行に伴い、この試みには「商業」と「主権」の結合を通じたその両義性の統制の解明が不可欠との着眼を得た。本研究では、これを基にヒュームの社会認識と歴史叙述における主権的権力と商業的社会の相関的な生成を探究した。その探求の一部として、商業と主権という問題系が持つ意義、関連するヒュームの歴史認識の幾つかの側面について成果を公表している(論文集への寄稿2件、紀要論文1件、書評1件、国際学会及びセミナー等での発表5件)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、ヒューム研究への貢献と経済学成立の前史に関する問題提起にある。ヒュームの思想に安定した社会の理念型を見出す解釈は(特に日本で)有力だが、本研究は彼に人間の社会的本性の不安定性と、商業と主権の結合によるその統制の認識を見出す。これは彼の近代社会認識をめぐる議論の発展への貢献となり、また経済学成立の土壌をなすスコットランドの商業社会認識の政治的含意に関する問題提起となる。また商業と主権の結合の認識は、学術の分業化が進み、政治と経済の連関を専門的に問うことが困難な現代の状況に対しても、一つの思考の可能性を提供するという社会的意義を持つと思われる。
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