研究課題/領域番号 |
16K03577
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
若森 みどり 大阪市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20347264)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ポランニー / 擬制商品 / 産業文明 / 『大転換』 / K.ポランニー / G.デイル / D.グレーバー / 宇沢弘文 / 制度主義 / 人類学 / ケア / コモン / カール・ポランニー / ギャレス・デイル / 非ユダヤ的ユダヤ人 / 経済思想史 / アーカイブズ研究 / 社会的連帯経済 / 現代的再構築 / 擬制商品諸市場 / 新自由主義 / 協同組合 / 労働問題 / 二重運動 / 国際経済秩序 / 自由のための国際計画 / 制度主義的アプローチ / 経済思想史の方法 / シュンペーター / ハイエク / ケインズ / デール / 債務国家 / ニュー・リベラリズム / ネオ・リベラリズム |
研究実績の概要 |
新型コロナ感染症拡大の波が何度も押し寄せる中で対面の出張はかなわなかったが、オンライン開催で行われた学会・研究会での報告、論文執筆、翻訳などの形で研究を継続してきた。 今年度は、第一に、カール・ポランニーをポスト新自由主義の思想として発展的に理解する国際研究――メンデルのコモンズに関する研究やフレイザーの社会的再生産の理論--を踏まえて、ポランニーの擬制商品論およびオウエンへの高評価が「ケアの倫理」の論点と関連している点を確認した。 第二に、ハンガリーの地政学的な位置とポランニーの思想形成の特徴という観点から、ポランニーの自由論--とりわけ彼の欧米列強とロシアとのパワーバランスのなかで翻弄される「小さな諸国や地域」の視点、欧米列強とロシアの産業文明への晩年の批判的な考察について―-まとめ、報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロカ感染症拡大の波が何度も押し寄せる中で対面の出張はかなわなかったが、オンライン開催で行われた学会・研究会での報告、論文執筆、翻訳などの形で研究を継続してきた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、ポランニーの擬制商品の枠組みの包括性を理解する視座について、その重要性を指摘してきた。『大転換』は、擬制商品市場の危うい動向には、経済危機、食糧危機、通貨危機、財政危機、ケアの危機、気候危機、そして平和の危機と国際システムの瓦解と転換の契機が凝縮して表現される点を、指摘していた。『大転換』にこめられた自由・生存・平和の諸条件について確認しつつ、ポランニーの主著の現代的意義を問う。これまでの研究成果を踏まえて、翻訳作業を前進させる。
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