研究課題/領域番号 |
16K03580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
石田 教子 日本大学, 経済学部, 准教授 (90409144)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ウィルソン / 調査委員会 / 効率性 / 第一次世界大戦 / 自由貿易 / 国際連盟 / 質的因果関係 / 平和 / リップマン / ヤング / 十四カ条の平和原則 / 国境 / 産業的効率性 / インターナショナリズム / レッセ・フェール / 帝国主義 / 協同 / 平和連盟 / 独占 / 人間本性 / 本能 / 習慣 / 経済行動 / 因果関係 / 質 / 大戦争 / 人類学 / 生物学 / 文化相対主義 / 人種 / 経済学方法論争 / 経済学方法論 / 優生学 |
研究成果の概要 |
本研究では、生物学のみならず人類学や優生学を含めた広義の進化思想にみられる同時代の隣接諸科学の動向をたどりながら、T. B. ヴェブレンの経済学方法論の特質を把握しようと試みた。そこで判明したのは、彼が単純な経済行動モデルを乗り越えようとする視点が独自の人間本性論に基づいていたこと、そうした経済学再建の提案が、経済社会における「効率性」の概念をめぐる問題提起を含んでいたこと、さらに、こうした視点が平和論のような晩年の彼の時論的考察にも引き継がれていたことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消費者や企業家とは何か、市場取引とは何かとかいう発題は一種のモデル化を促す。19世紀後半以降の経済学の科学化を支えたこうした典型像は、消費者や企業家のリアルな姿、市場取引が社会福祉に正邪様々な影響をもたらす様相を覆い隠す傾向があった。この側面を初めて浮き彫りにしたことはヴェブレンの経済学再建構想の学術的意義である。また、効率性の概念が伸縮自在だという彼の認識は社会的意義も有している。効率性は金もうけの視点で評価されるか、もの作りの視点で評価されるかでまったく異なる結果を生むことがあり、希少資源や産業技術の共有、合意にもとづいた途上国開発などの今日的主題にも深い洞察を与えるはずだからである。
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