研究課題/領域番号 |
16K03582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
中野 聡子 明治学院大学, 経済学部, 教授 (20245624)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ミクロ経済学 / 限界革命 / エッジワース / 契約モデル / 不均衡理論 / 規模に関する収穫逓増 / 不決定性問題 / 制度設計 / エッジワースの極限定理 / 外部性 / 不確実性 / ミクロ理論 / ジェヴォンズ / マーシャル / パラメトリック外部性 / 不均衡 / 経済学史 / Edgeworth |
研究成果の概要 |
本研究は、19世紀ミクロ経済学の形成期に、不均衡論的視点が均衡論に先行する形で登場してきたことに着目し、その視点が、収穫逓増の生産構造を背景に、包絡線構造、パラメトリック経済またゲーム理論的視点など、現代につながる分析ツールとして展開されていたことを明らかにした。最終年度は、「エッジワースの契約モデルと戦争論:戦争状況のモデル化への試み」の研究を行い、エッジワースは、経済に限らず戦争状況も含む社会の一般構造を個々の契約の連結の場で捉えており、そのため彼の契約モデルは、一般均衡モデルとは著しく異なる拡張性を有しているが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミクロ経済学は一般均衡理論を軸として発展したと解釈されてきたが、エッジワースは、極限定理だけでなく、経済環境の包絡線構造などミクロ経済学の視点を広げる分析、さらに統計理論など、時代を先駆ける足跡を残している。しかし、彼の経済観の全体像は経済学史上統一的に明らかにされていない。そのためゲーム理論等を軸とした現代経済学の進展の思想的理解が深められていない。そこで、本研究は一般均衡モデルとは著しく異なるエッジワースの契約モデルの拡張性に注目し、現代のゲーム理論や統計学の展開において、エッジワースの果たした役割を明らかにするのと同時に、現代経済学の思想的、方法的理解を深めることをねらいとする。
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