研究課題/領域番号 |
16K03583
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
大友 敏明 立教大学, 経済学部, 特定課題研究員 (90194224)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 中央銀行の独立性 / 中央銀行 / 地金論争 / 貨幣政策 / 貨幣制度 / 貨幣 / 国家 / 信用理論 / 信用貨幣 |
研究実績の概要 |
本年度は、J.ステュアートの計算貨幣と象徴貨幣および福田徳三の流通の理論の研究を行った。計画ではリカードウの国立銀行論の論文執筆を目指していたが、ステュアートの論文を先行させることにした。また福田徳三の流通の理論の研究を進めている。 ステュアートの計算貨幣論と象徴貨幣論に関しては、従来の研究では計算貨幣論と象徴貨幣論とを結びつける研究は少なかったが、ステュアートが貨幣と鋳貨を区別し、鋳貨や銀行券の前に貨幣すなわち計算貨幣という概念を提起したことの理論的な意義を考察している。特に計算貨幣の例としてアムステルダム銀行の銀行貨幣を挙げたことは、ステュアートの信用論のなかに支払決済システムについての理解があるという観点から彼の象徴貨幣論を研究している。 福田徳三の流通の理論は交換と分配の理論や貨幣の理論、余剰の概念からなる。彼の貨幣論は贖罪起源説であり、この説は商品交換から貨幣が生まれるという商品貨幣説を批判することを目的としている。それは同じ時期に貨幣名目説を主張したG.F.クナップの貨幣国定説を批判することを意図していた。同じ貨幣名目説に立ちながら、福田がいかにしてクナップを批判することができたのかは明らかにされていない。福田のクナップ批判の要点は、法貨規定だけでは貨幣は流通せず、国家に対する租税支払いという上納がなければ鋳貨も流通しないという点にある。福田は貨幣の発行と人民の租税支払いという国家による貨幣の発行と回収のルートを指摘し、法貨規定よりも国家による貨幣の受容を重視した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
論文の完成が遅れている。英文文献の理解に時間を要しているためである。
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今後の研究の推進方策 |
第1にステュアートの論文を完成させる。第2に福田徳三の研究を進める。
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