研究課題/領域番号 |
16K03598
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済統計
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
奥井 亮 京都大学, 経済研究所, 准教授 (20563480)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | パネルデータ / グループ化 / 変量係数モデル / モーメント不等式 / 異質性 / 高次元中心極限定理 / ブートストラップ法 |
研究実績の概要 |
平成28年度は各観測個体がどのグループに所属するのかの信頼集合の開発を行った。 研究の基本方針は、研究計画に記載した通り、グループ分けの信頼集合は、それぞれのグループ分けの仕方に対応するモーメント不等式の検定を行い、棄却できない場合に、そのグループ分けを信頼集合に含めるという形で構築した。 信頼集合の開発については、いつくかの解決すべき問題があった。 まず、各帰無仮説に対応するモーメント不等式の数が多いことである。この問題はChernozhukov, Chetverikov and Kato (2014)の手法を応用することで、信頼区間の構築ができた。しかし、彼らの手法そのままでは、長い時系列が取れないパネルデータではうまく行かず、時系列が短い場合でも機能するように、修正を施した。次に、信頼集合をできる限り小さくするため、少し統計量を変更し、ブートストラップ信頼集合を構築することとした。この統計量に対して、同じ著者の別の論文にある高次元中心極限定理を利用することで、新たに漸近理論を用いた理論分析を行った。 次に、考えるグループ分けの数が非常に多い問題がある。最も単純な場合でもブートストラップ法には計算量の問題があることがわかった。そのため、理論的なものよりは信頼集合が大きくなってしまうが、計算時間が実行可能な範囲に収まる手法を考案した。一方で、モーメント選択にも計算量の問題が発生することがわかり、この問題に対しても計算量は実行可能である手法を考案した。しかし、計算量を減らす現在の工夫は、大きな信頼集合すため、現在は手法の改善に取り組んでいる。 また、Acemoglu, Johnson, Robinson and Yared (2008)のデータを用いて、民主化の軌道による国のグループ分けにける統計的不確実性を検証している。
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