研究課題/領域番号 |
16K03601
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済統計
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
林 高樹 慶應義塾大学, 経営管理研究科(日吉), 教授 (80420826)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 高頻度データ / 高頻度トレード (HFT) / マーケット・マイクロストラクチャ / 注文板市場 / 先行遅行分析 / 推薦システム / Kyleモデル / データサイエンス / 流動性 / HFT / 統計解析 / 経済統計学 |
研究成果の概要 |
本研究は, 高頻度注文板データに対する統計的データ解析により, 高速化の進む今日の株式市場の株価形成に関する実証的知見を獲得し理解を深めることを目指すものであり, 以下の成果を得た. (1) 国内株式市場の高速での株価間の先行遅行関係を探索的に分析し, 実証的特徴を示した. (2) ウェーブレットを応用することで, 証券価格の変動を異なる周波数成分毎に先行遅行時間を推定する統計理論・方法論を開発した. (3) 高速取引を行う市場参加者の取引行動に関する理論モデルを提案した. (4) 個別銘柄の高頻度領域での流動性を評価する方法論として, 協調フィルタリングを応用するアプローチを検討した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(学術) (1)高速での株価の先行遅行関係の実証分析は十分なされておらず, 特に国内は希少であり新規性がある. (2)提案手法は, 複数の先行遅行時間を同時推定できる統計的方法論として新規性・貢献性が特に高い. 理論のベースとなる確率過程モデルは, 不均質市場仮説や, 摩擦のある市場で無裁定性が成立するなどファイナンスの標準理論とも整合的である. (3)高頻度取引業者(HFT)に関する実証的知見と整合的な性質を持つ理論モデルを考案した点で意義がある. (4)推薦モデルの流動性推定問題への適用の点で新規性がある. (社会) 市場への理解の深化を通じて市場の機能を向上させる可能性がある.
|