研究課題/領域番号 |
16K03720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
財政・公共経済
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
飯田 善郎 京都産業大学, 経済学部, 教授 (50273727)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 所得格差 / 所得再分配 / 自尊感情 / 経済実験 / ディクテーターゲーム / 再分配選好 / ローゼンバーグ自尊感情尺度 |
研究成果の概要 |
本研究では、個人の自尊心と将来自らが得る立場に対する期待との相関関係、およびこれらの要因がディクテーターゲームの再分配選好にどのように影響するかを検証している。 この研究では、課題を相対的に高いパフォーマンスで達成した被験者にディクテーターとしての立場が与えられた。 ローゼンバーグ自尊感情尺度(RSES)によって測定される高い自尊心を示す被験者は、タスクが知能テストか単なるくじかにかかわらず、自分の得る立場について楽観的な予想をし、たとえ自分の立場が完全に偶然の結果である場合でも、自分に報酬を多く分配する傾向がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、自尊感情が高く、自分の将来に楽観的な予想をする傾向を持つ主体は所得再分配の機会を得ると利己的にそれを行う傾向が高いことを示すものである。例えば企業家や政治家は、自尊心をもち、事業で成功する、あるいは当選するという自信があればこそそうした世界に身を投じると考えられる。そしてそうした人々が経営者として従業員の所得を、あるいは政治家として所得の再分配策を決定する立場を得たとき、自身に都合の良い選択を行う可能性が高いことを本研究成果は示す。これは所得格差の構造的要因を示唆するものである。
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