研究課題/領域番号 |
16K03722
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
財政・公共経済
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
菅原 宏太 京都産業大学, 経済学部, 教授 (90367946)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 地方交付税 / インセンティブ問題 / 垂直的財政関係 / 水平的財政関係 / パネル自己回帰モデル / 因果関係テスト / ソフトな予算制約 / 共有地問題 / 財政競争 / 基準財政需要額 / 単位費用 / 地方財政 |
研究成果の概要 |
本研究は,日本の地方交付税制度における地方公共団体の意思決定行動とそれに対する中央政府の財政調整の影響について,理論分析のゲーム手番および動学モデルに則った実証分析を行った。 都道府県の地方債発行行動と地方交付税の関係に着目したダイナミック・パネル分析からは,予算制約のソフト化は見られるものの,都道府県の機会主義的行動は確認されなかった。 道府県の地方債発行額,歳出総額,地方税収額の決定と地方交付税の関係に着目したパネル自己回帰モデル分析からは,地方税と地方交付税について双方向の因果関係が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地方交付税制度のインセンティブ問題に関する見解は,先行研究の間で相違が見られる。もし,一方の指摘のように,地方交付税が地方公共団体の非効率な政策決定を助長しているのであれば制度改正が求められるが,非効率の要因が別のものならば政策提言の見直しが必要である。そのため,この検証は極めて重要な政策課題である。 本研究は,理論分析と整合的な実証研究の分析手法を提示し,分析結果から,地方公共団体と中央政府の意思決定は先行研究が想定しているものとは異なること,地方公共団体が機会主義的行動を取っていないことを明らかにした。先行研究には無いこのような手法と知見は,この分野での学術的発展を促すものである。
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