研究課題/領域番号 |
16K03737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金融・ファイナンス
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
奥田 英信 一橋大学, 大学院経済学研究科, 特任教授 (00233461)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ドル化 / 企業金融 / カンボジア / アンケート調査 / 土地登記制度 / 借入通貨制約 / 金融発展 / 家計の資産選択 / 金融機関の経営効率性 / マイクロファイナンス / 資本構成 / 銀行 / マイクロ・ファイナンス / 経営効率性 / マイクロ金融機関 / 経済政策 / 金融論 / 経済事情 |
研究成果の概要 |
本研究は、2014年および2016年にカンボジア国家銀行と日本国際協力機構が共同で実施した全国規模のカンボジア企業のアンケート調査を利用して、世界的にみても最も「ドル化」が進んだ同国において企業の銀行借入の特徴と決定要因の解明を試みた。 本研究の意義は、データ未整備のため未解明であったカンボジアの企業金融分析として先駆的であると同時に、ドル化経済の金融問題としてカンボジア特有の問題を扱っていることの2点にある。政策的な含意としては、金融機関の整備、会計や財務情報の整理などと並んで、政府による土地登記制度の整備や保険制度の普及が重要であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の第1の意義はカンボジア全県から収集したNBC-JICA共同調査の個票データを利用して企業の資本構成の計量経済分析を行い、カンボジア企業金融の構造を初めて体系的に検討したことである。第2は、企業が自国通貨とドルから借入通貨を選択するという通常のドル化事例とは異なり、自国通貨を使用している企業でも借入通貨がドルしか利用できないというカンボジア特有の企業金融行動を計量経済学の手法で明らかにしたことである。 本研究からは、情報の非対称性を改善するには銀行審査能力や会計・財務情報の整備と並んで、土地登記制度の整備や保険制度の普及が重要であることについて経済学的なエビデンスを得ることができた。
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