研究課題/領域番号 |
16K03742
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金融・ファイナンス
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岩壷 健太郎 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (90372466)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 金融政策 / 国債 / 社債 / マイクロストラクチャー / オプション市場 |
研究成果の概要 |
本研究では、日本銀行による国債買入れ政策が市場流動性に与える影響を分析した。先行研究からは中央銀行の市場参加者に対する情報開示や市場の情報環境によって、流動性に与える影響が異なることが理論的に示されている。異次元緩和の開始後に債券価格が乱高下したことに対して、日本銀行は1日の買入れ回数を増やす一方で1回当たりの買入れ額を減らし、1日の買入れ額の平準化を行った。また、月次の買入れスケジュールをこまめに公表するようになった。情報開示の改善はタイミングや額に関する投資家の買入れ予想を容易にし、買入れ時の不確実性を減少させ、流動性を改善させていたことを実証的に示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界金融危機以降、非伝統的金融政策を採用する国が増えた。日本では日本銀行の量的質的金融緩和が開始されて以来、国債の買入れ額が大幅に増加し、国債市場における流動性の低下が懸念されている。非伝統的金融政策による資産価格や実体経済への影響については数多くの研究があるが、国債市場の流動性など市場の質への影響に関する研究はあまり多くない。たとえば、公開市場操作が市場の流動性を改善させるのか、悪化されるのかについては、研究蓄積のある米国でも意見が分かれている。日本のデータを用いた研究はほとんどないなか、本研究では日本銀行の国債買入れ政策が市場流動性や国債価格の情報効率性に与える影響を分析した。
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