研究課題/領域番号 |
16K03779
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三輪 宗弘 九州大学, 附属図書館, 教授 (30279129)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 徴用工 / 移入朝鮮人 / 強制連行 / 強制貯金 / 賃金 / 朝鮮人労働者 / 軍艦島 / 炭鉱 / 戦時動員 / 労務動員 / 強制労働 / 任意貯金 / 賃金格差 / 炭鉱労働 / 民族間格差 / 労働力動員 / 徴用 / 国際労働移動 |
研究成果の概要 |
戦時中の移入朝鮮人労働者(炭鉱)の賃金並びに労働環境の調査を一次資料に基づいて行った。石炭産業の賃金に関しては、日本人と朝鮮人の間に差別するような規定はなく、同一基準であり、年齢、学歴、職種、経験などが加味されたが、基本的に出来高制であった。2年契約が多く、契約を更新には、6か月とか1年間、2年間など様々な形態があった。労働時間は10時間で、残業手当は1時間単位で10パーセントほど割増で支払われた。休養日は月二回が多かった。1000人当たりの死亡率は、日本人と朝鮮人労働者の場合、炭鉱で1年間5人であった。貯金に関しては任意貯金が多く、生活の安定のため、一定金額まで貯金を奨めた場合もあった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦時中の移入朝鮮人労働者に関しては、石炭企業は資料を残している。全国の炭坑企業の賃金を調べたが、日本人労働者と朝鮮人労働者の賃金に違いはなく、まつたく同じ基準で支払われていた。差別するような賃金体系はなかった。また実際に支払われた金額から差別的な記録はなかった。年齢、学歴、経験、職種なども考慮されるが、基本的に出炭高で計算された。貯金に関しても、任意貯金がほとんどであることも明らかになった。基本的に2年契約であり、延長する場合に6か月とか1年とか、2年とかという様々な形態があった。また死亡率も1000人中5名である。労働時間は当時一般に10時間であり、残業に際しては割増の賃金が支払われた。
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