研究課題/領域番号 |
16K03795
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 学習院女子大学 |
研究代表者 |
金城 亜紀 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (00636946)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 担保 / 製糸 / 製糸金融 / 動産 / 倉庫 / 倉庫証券 / 倉庫金融 / 産業金融 / 地方銀行 / 製糸業 / 日本銀行 / 諏訪 |
研究成果の概要 |
本研究は、製糸産業の拠点であった長野県諏訪地方において、大正から昭和初期に倉庫会社と銀行がどのように協業して製糸家の繭購入資金を供給したかを、倉庫会社を軸に明らかすることを目的とした。具体的には、同地方の代表的な地方銀行である第十九銀行と密接な関係にあった諏訪倉庫株式会社(以下「諏訪倉庫」)が有する史料の収集と分析を中心に進めた。その結果、日本の生糸輸出が最盛期を迎えた1910年台から20年台における世界最大規模製糸業の産業集積地であった諏訪地方における製糸金融の概要について理解を深めた。こうして本研究は、日本産業金融史で空白地帯となっていた重要な領域の解明を進めることに貢献する成果を遂げた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、これまで銀行を中心に進められていた産業金融史並びに地方金融史において、倉庫が動産の担保化を実現するにあたり重要な役割を果たしたことを、生糸輸出の最盛期の諏訪地方を対象に実証的に明らかにしたことである。その結果、日本における近代金融の発展を考察するにあたり見落とされていた倉庫金融並びに動産担保融資が輸出による正貨蓄積に大きな役割を果たし、日本銀行の指定倉庫制度を通して地方金融が中央銀行信用と接続していたことを検証した。本研究は、今後の地域金融のあり方を考えるにあたり銀行がかつての倉庫など他の業種と密接に連携することの意義について経営史の視座から示唆を与える社会的意義がある。
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