研究課題/領域番号 |
16K03801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 阪南大学 |
研究代表者 |
浅野 敬一 阪南大学, 経済学部, 教授 (30369946)
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研究分担者 |
河村 豊 東京工業高等専門学校, 一般教育科, 教授 (10369944)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 技術者 / 技術者教育 / 創業 / 軍民転換 / 軍事技術 / 民軍転換 / 史料収集 / 文献調査 / インタビュー / エンジニア / 教育 / 史料調査 / ワークショップ / データ収集 / 出版準備 / 経済史 / ベンチャー / 中小企業 / 人材 |
研究成果の概要 |
第二次世界大戦から高度経済成長初期を対象に、主に次の3点を明らかにした。 1) 技術者の供給は第二次大戦終了直後から量的に不足し、技術者の多くは大手製造業で職を得ることができた。そのため、余剰技術者が「新技術ベンチャー」を創業するような環境は、第二次大戦直後においても存在しなかった。また、中小製造業の多くも、技術者を採用・活用できなかった。 2) 技術者教育は、新制大学工学部を中心に、質・量ともに問題を抱えていた。 3) 第二次大戦中の技術や設備は、戦後の民生品製造に直接流用されたわけではない。むしろ、技術者の経験や知識を通じて、戦後の産業発展に貢献した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、戦時中から戦後への技術の継承は、直接的・短絡的なものではなく、軍から放出された技術者が民間企業の技術部門の担い手となり、蓄積した知識や経験をもとに、研究方法の改善や新たな知識・技術の円滑な吸収といった、間接的な影響が重要であったことを明らかにした。第二に、第二次大戦後の工学系教育機関が質・量ともに問題を抱え、技術者の役割が重要になる一方で技術者の供給に問題があったことを具体的に明らかにした。第三に、こうした研究をもとに、技術や人材の「軍民転換」あるいは「民軍転換」について、現代的視点からも考察を行うことができた。
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