研究課題/領域番号 |
16K03996
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
|
研究機関 | 尚美学園大学 |
研究代表者 |
越智 信仁 尚美学園大学, 総合政策学部, 教授(移行) (70758771)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 社会的共通資本 / 負の外部性 / ディスクロージャー論 / 情報の非対称性 / 比較可能性 / 自然資本 / 社会関係資本 / 制度資本 / ディスクロージャー / 外部性制御 / 情報開示 / 統合報告 / IFRS / 外部性の内部化 / 契約理論 / 信用外部性 / 監査の失敗 / 公正価値評価 / 会計学 / 経営学 / 環境政策 / 金融論 |
研究成果の概要 |
3年間の研究成果として、2018年9月に単著『社会的共通資本の外部性制御と情報開示―統合報告・認証・監査のインセンティブ分析』(日本評論社)を出版した。本書では現代社会が抱える社会的共通資本の外部性問題を包括的に考察対象とし、インセンティブ分析の思考枠組みを方法論的基礎に用いて、情報の非対称性等に伴う非効率の改善に向け学際的なディスクロージャー論を展開した。そこでは自然資本や社会関係資本(環境・地域コミュニティ等)、さらには制度資本(金融・監査)に係る外部性制御に向け、ともに原因者への対応インセンティブを引き出すべく、開示規律を活用した枠組みの下で社会的価値の実現にも貢献する方策を考察した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
所有権を割り当てられない社会的共通資本において、外部性依存度の低減に向け原因者自身が努力するインセンティブを生む制度設計が解明されなければならない。本研究では、社会的共通資本の外部性制御のあり方を、情報開示を軸としたインセンティブ分析の理論的枠組みに依拠しつつ多面的に論じたものであり、各種非財務情報を含む開示問題に関し、外部性制御という政策目的も追求する観点から考察を進めた。情報の非対称性緩和を軸にしたディスクロージャー論(開示の会計学)として、外部性制御に向けた情報開示のあり方は会計学においても重要な考察対象であり、新しい分野への会計研究の可能性を切り拓く学術的意義があると考えている。
|