研究課題/領域番号 |
16K04019
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
百合野 正博 同志社大学, 商学部, 教授 (20104606)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アカウンタビリティ / パブリック・アカウンタビリティ / 官吏と公僕 / 官尊民卑 / アカウンティング・プロフェッション / 公僕か官吏か / 投機市場としての証券市場 / 財閥企業のディスクロージャー / 1940年体制 / 日本の官僚機構 / 会計監査 / 会計学 |
研究成果の概要 |
東芝の不正事件は何よりも優先順位の高い問題意識を私の中に生じさせた。そのため、今回の科研費による研究初年度は、この問題点を明らかにするとともに今回の研究との関連性・連続性を明示した単著『会計監査本質論』(森山書店、2016年)を執筆・出版した。本書は2017年度の日本監査研究学会「岩田・渡邊賞」に選定されるとともに、博士学位の取得(2019年3月7日)にもつながった。 2・3年度に実施した聞取調査が公的部門と職業会計士の社会的重要性を再認識してくれたのとは対照的に、我が国では政治的中枢の独断専行と公認会計士の無力さを示す事例が相次いだ。このテーマの重要性を再確認させられることとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国においては、ざまざまな社会の仕組みがスケープゴートとして準備されていることが政府・官邸の言動から日々明らかになっている。企業のディスクロージャーとガバナンス制度は、パブリック・セクターのそれのスケープゴートである。企業には許されないが、政府は「仮定の質問にはお答えしない」という理由で説明しないし、「想定外の出来事だから」という理由で責任を取らない。これを説明するキーワードは「官尊・民卑」である。この派生語としての「中央尊・地方卑」や「東大尊・私大卑」も日本の国家制度設計に深い関連がある。 本研究の意義は、新島襄が勝海舟に「同志社の完成まで200年かかる」と言った真意と深く関わっている。
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