研究課題/領域番号 |
16K04033
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
江頭 大蔵 広島大学, 社会科学研究科, 教授 (90193987)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自殺 / デュルケーム / 自殺類型 / 過労自殺 / 自殺理論 / 過労死 / 社会学 |
研究成果の概要 |
デュルケームの『自殺論』における自殺類型論について、4つの自殺類型の分類原理である「社会的統合」と「社会的規制」が反対方向の作用であることを示すことにより、その配置を再構成した。この図式に基づいて、ソーシャルキャピタル指数と男女の自殺率の相関関係が逆であること、また、自殺率の著しい地域格差が、二極分化した労働環境によるものであることを、統計データを用いて示した。また、文献資料を用いて、社会集団への過剰な統合が集団本位主義とアノミーが結びついた過労自殺の温床となっていることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会学的自殺研究のみならず、医学や法律実務家もしばしば依拠するデュルケームの自殺理論の未整理の領域を整理した。また、二極分化した労働市場における個人の位置により自殺の社会的要因が異なる作用をおよぼすことを示すことによって、「自殺対策大綱」が求める実態に即した自殺対策、すなわち社会的属性や地域ごとに異なる自殺対策の策定に資する効果が期待される。本研究によって得られた知見により、今後の社会環境の変化から自殺が増加すると考えられる性別や年代、地域や職業的位置が予測され、有効な対策の策定につながることが期待される。
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