研究課題/領域番号 |
16K04114
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
土屋 葉 愛知大学, 文学部, 教授 (60339538)
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研究分担者 |
時岡 新 金城学院大学, 国際情報学部, 教授 (30387592)
渡辺 克典 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (60509181)
後藤 悠里 福山市立大学, その他部局等(英語特任), 特任教員 (70750199)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 障害女性 / 差別 / 交差性 / 障害 / 女性 / 生きづらさ / ジェンダー規範 / 発達障害 / 吃音 / 生活史 / 視覚障害 / 複合差別 |
研究成果の概要 |
障害のある女性への差別は教育場面、仕事場面、医療場面、家族生活等において生成していた。これらの事例は差別の複雑さを浮き彫りにした。一つの大きな特徴は差別が特に家事や育児等の性別役割期待に根ざしていることであり、これらの規範に応じられない時に差別が生じていた。さらにこの規範を相対化できないことが、困難(「生きづらさ」)を生じさせていた。 また性暴力被害については想定以上に多くの障害女性が言及したが、性暴力に加えてそれ以外のハラスメントが存在していた。この背景には情報へのアクセス制限、権利擁護制度の欠如、児童期の逆境的環境、教育機関や福祉施設の不十分な対応等の根本的な要因があることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
交差性という視点を用いることにより、障害のある女性への差別が居住地域や学歴や職業・宗教経験等とも絡み合い生成している様を見出した。さらに、相談窓口の間口の狭さや、行政と福祉が連動している構造そのものが障害女性からの相談を困難にしていること、専門家や当事者グループとつながることが、彼女らの困難解消につながることを示した。彼女らへのエンパワメントのために、障害のある女性からの相談を念頭に置いた相談体制の整備とともに、当事者運動、当事者活動の存在が広く認知されることの重要性を指摘したことに、本研究の社会的意義を見出すことができる。
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