研究課題/領域番号 |
16K04129
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 天理大学 |
研究代表者 |
澤井 志保 天理大学, 国際学部, 講師 (40636453)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 社会資本 / ソーシャル・アントレプレナーシップ / キャリアチェンジ / 価値 / 起業 / ジェンダー役割 / 質問票調査 / 社会学 / 社会運動 / 国際移住家事労働者 / 移住労働 / 親密性労働 / ジェンダー |
研究成果の概要 |
本研究では、国際移住家事労働者が移住先の国で社会運動に参加した経験が、帰国後の本人の生活や価値観の選択にみられるライフコースにどのような影響を与えるか検討した。特に、香港で移住家事労働者として働きながら社会運動グループに参加した経験を持つインドネシア人約100名に対して質問票調査と聴き取りを行い、香港での社会運動への参加がどのような意味を持つのか、キーワード分析による考察を行った。これにより、回答者が上記の社会運動参加経験によって、社会資本、経済資本を蓄積し、宗教意識やその他の社会問題への関心を高めており、それらを積極的に帰国後のキャリア再建に生かそうとしていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、家事労働者による社会運動グループ参加は、参加者の経済資本、社会資本の蓄積に役立つとともに、グローバルな所得格差やケア労働の連鎖など、国際移住家事労働をめぐる社会問題や、グローバルな環境問題や宗教的多様性の尊重などの広義の社会的関心を向上させることが明らかになった。加えて、これらの資本や社会的関心は、帰国後の移住労働者の起業内容にも大きく関連づいていたことから、国際移住家事労働中の社会運動参加は、帰国後の家事労働者のキャリア再建プロセスと円滑な社会再統合にも役立つと考えられる。従って本研究は、政府系機関が、国際移住家事労働者の社会運動やその他の社会参画を推進するべきだと指摘した。
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