研究課題/領域番号 |
16K04261
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
小田 亮 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50303920)
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研究分担者 |
平石 界 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (50343108)
松本 晶子 琉球大学, 国際地域創造学部, 教授 (80369206)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 利他行動 / 道徳 / 進化心理学 / 血縁淘汰 / 道徳的判断 / 道徳的非難 / コストリー・シグナリング理論 / モラルジレンマ / 社会系心理学 / 実験系心理学 / 倫理学 |
研究成果の概要 |
進化心理学の観点から、道徳的判断に関わる意思決定の至近要因についてその構造を明らかにすることを目的とした。研究内容は以下の3つである:(1)血縁びいきの個人内変動に影響する諸要因についての実験研究、(2)嘘に影響する諸要因についての実験研究、(3)嘘に対する態度についての実験研究。(1)については規範倫理と血縁びいきが対立する問題について認知負荷の影響を調べた。(2)については電子サイコロを用い、「利他的な嘘」に影響する要因について調べた。(3)については嘘や窃盗などの道徳違反について、他者の非難の程度を予想した条件としなかった条件とのあいだで自身の非難の程度に差がみられるかどうか検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代ではグローバル化や少子高齢化による社会構造の変化に伴い、旧来の社会規範に見直しが迫られている。社会規範がヒトの進化において果たしてきた役割を解明することにより、これからの社会規範のあり方を考えることは、社会科学の課題のひとつであるといえるだろう。本研究により、道徳的意思決定のもつ社会的環境への適応としての側面を明らかにすることができた。これらの成果は社会心理学に留まらない、より幅広い社会規範研究につながる可能性を秘めている。また倫理的な行動を引き出す環境づくりや、初等教育において教科化が進められている道徳教育について、科学的な視点からの提言を可能にすることが期待される。
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