研究課題/領域番号 |
16K04274
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
諸井 克英 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (80182286)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | サブカルチャー / コミック / 性格 / 変身 / 性格特性 / アニメ / ライトノベル / 時間 / オタク / 文化 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,若者におけるサブカルチャー受容を支える心理学的機制を,コミックやアニメを中心として作品分析と質問紙調査によって解明することであった。 作品分析に関する現在の成果は,「『逢魔ヶ刻動物園』が描く変身の妄想的世界」として公刊した。ここで対象としたコミック『逢魔ヶ刻動物園』は,動物園という場固有の神秘性を巧みに利用した変身を軸に据え,『週刊少年ジャンプ』誌の「友情・努力・勝利」の3要素を具現化した。「質問紙調査」に関する成果の一端は,「コミック読書経験の基底にある性格特性」として公刊した。性格の「非誠実性」とコミックの「Ⅰ.異界・現実界融合ストーリー」との間に有意な関係が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
作品分析により,コミックにとって作品が虚構世界を巧みに構成しているだけでなく,読者の現実世界との間の力動的相互関係性が重要であることが分かった。質問紙調査において「異界・現実界融合ストーリー」が基本的性格の一端と関連していたことと対応する。 今後,変身や異界の軸についてさらに多角的に考察すべきである。昔話で描かれる動物と人間の間の変身関係における文化差が存在するが(中村,2006),その他,わが国における御蔭参りなどの歴史文化現象(荻野, 1997)や,西洋社会におけるゾンビの変身 (都留, 2014)など様々な変身のかたちがある。これらの社会心理学的な意味を系統的に位置づけるべきであろう。
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