研究課題/領域番号 |
16K04278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 奈良大学 |
研究代表者 |
村上 史朗 奈良大学, 社会学部, 教授 (30397088)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 記述的規範 / 逸脱行動 / 情報的影響 / 認知バイアス / 規範認知 / 社会心理学 / 社会系心理学 |
研究成果の概要 |
人々が規範を遵守するか逸脱するかを決める際に、周囲の他者がどの程度その規範を遵守しているかの認知(記述的規範認知)が規定因のひとつとなっていることが知られている。しかし、その認知が正確であるとは限らない。本研究では、記述的規範認知と実際の規範遵守率が乖離する要因として、主としてその行為(規範を遵守しているか否か)が周囲から観察可能であるかに注目し、そのメカニズムを検討した。研究結果から、観察可能性の低い規範では記述的規範認知の歪みが大きくなることが明らかになった。また、記述的規範を推測する際、直前に意識していた異なる規範と関連付けて推測することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会的な規範が遵守されるか否かは、個人の倫理観で決まるというよりも、周囲の他者がどの程度その規範を遵守しているかという認知を通じて、一種の「相場観」が形成されやすい。しかし、その認知(本研究では「記述的規範認知」)は正確であるとは限らない。歪んだ認知に基づいて我々は規範に従うか否かを判断していることもある。本研究では、その認知の歪みをもたらす要因として、その規範的行為を遵守しているかを周囲から観察しやすいかどうかに注目した。観察しづらい行為については直接的に遵守率を把握できないため、認知バイアスが生じやすいことから、行政等で把握している情報の周知が必要であることが示唆される。
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